BMW 3シリーズE90をエンジンチェックランプの点灯の為、車両をお預かりしました。
BMW 3シリーズ E90
お預かりした車両は、エンジンチェックランプの点灯とエンジン動作中に車体がぶるぶる揺れるなどの症状が出ておりました。エンジンのパワーも出ていないようです。
エンジンの振動が大きい
車の振動には、劣化部品のヘタリである場合と、エンジントラブルの前兆となる場合がございます。
部品の劣化は、ゴム部品の劣化などが原因となり振動が大きくなることがございます。
車体とエンジンは直接ボルトなどで固定されているわけではなく、エンジンと直接つながっているのはエンジンマウントという、硬いゴム素材や金属で構成された部品とつながっています。
エンジンマウントのゴム部分にエンジンが乗っているおかげで、エンジンの振動が車体に直接伝わらずに吸収されています。
エンジン動作中の振動が大きい場合は、エンジンマウントのゴム部分の劣化により、エンジンの揺れを吸収しきれなくなって起こる場合もございます。
ですが今回は、振動が大きい他にもエンジンのパワーが出ていない症状もございますので、マウント以外の故障ではないかと思います。
失火トラブル
今回のようにエンジンチェックランプの点灯などの異常を車両が検知した場合は、エンジンの燃焼に伴うなんらかのトラブルが出ている場合がございます。
エンジンに火をつけるための部品から、正常な火花が飛ばないなどのトラブルで、エンジンがグラグラ揺れたりブルブルと振動を起こすことがあります。
今回の入庫車両の状態は、こちらの症状が濃厚ですので、エンジンの点火周りを入念に点検していきます。
イグニッションコイルの故障
お預かり車両の故障の原因は、イグニッションコイルのNo.4が失火していたことが事が原因でした。
今回は失火しているイグニッションコイルのみではなく、予防もかねて全数交換いたします。
同時にスパークプラグも交換させていただきました。
イグニッションコイルとは
イグニッションコイルとは、エンジンを始動させるために必要な部品のひとつです。
非常に高い電圧を発生させる装置なので、ある程度の期間車を利用していると、少しずつ劣化していきます。
イグニッションコイルは走行距離10万kmが交換の目安
イグニッションコイルは非常に高い電圧を扱う部品なので、エンジンを使えば使うほど劣化が進みます。
交換時期の目安は、新品の時から10万km走行が一つの目安になります。
車検などの時に、特に不調がない場合でも、走行距離が10万kmに近い時は交換が必要か整備士に確認していただくのが良いと思います。
中古車を購入の際には、イグニッションコイルの交換が必要なタイミングと重なっているかもしれませんので、前もって交換が必要か確認しておくのをおすすめします。
下記のような異常が車に発生した場合はイグニッションコイルの故障を疑うようにしましょう。
- アクセルを踏んでも加速力を実感できない(パワーを感じない)
- キーを回してもエンジンがかかりにくくなった
- アイドリングの安定感がなくなってきた
- エンジンのチェックランプが点灯している
上記のような症状が出ている場合はすぐにユーズドステーションにご相談ください!
今回お預かりした車両は、イグニッションコイルの交換を行いました。予防整備の為に失火した部品だけではなく全数交換と同時にスパークプラグも交換しております。
交換後はアイドリングも安定し、チェックランプの表示もなくなり車両状態は問題なさそうですので修理完了となりました。
この度は入庫ありがとうございます。